防災教育による安心感

兵庫県立松陽高等学校

震災学校支援チームEARTH

諏訪清二

 

ちょうど1年前、大きな地震に襲われたネパールを2016年4月下旬に訪れ、防災教育を行ってきました。日本での防災教育の積み重ね、スリランカ(インド洋大津波)や中国(四川大地震、芦山地震)の被災地で取り組んできた、防災教育と心のケアの癒合したプログラムを基にして、以下の3つの視点で防災教育を行ってきました。

 

1,地震時、余震時に自分がどこにいるかを考えて、そこの安全性を瞬時に判断して、柔軟な行動を取りましょう。ネパールでは、地震発生時に外にいて、揺れを感じて慌てて家の中に入って机の下に隠れ、倒壊したレンガの壁に押しつぶされて亡くなった事例を各地で聞きました。机の下に隠れろという教育を、それだけしか答えがないものだと信じて行動した結果です。防災教育の怖さを示しています。

  • 外にいたら、そのまま外にいて、何も落ちてこない場所で身の安全を確保してください。
  • 室内にいて強い建物なら、その中にいて、安全な場所で身を守ってください。安全な場所とは、「落ちてくるから危ない」「倒れるから危ない」「割れるから危ない」の“3つの危ない”を考えて瞬時に判断してください。心配な方は日ごろから室内をぐるっと見渡して、安全な場所を確認する癖をつけると良いでしょう。
  • 室内にいて、建物が脆弱なら、すぐに外に出なさい。

ただし、ネパールの教室はドアが一箇所しかない造りが多く、今後建設、補修する際は、必ず2つ以上のドアをつけるように、学校だけではなく、建物の建設、補強をしている行政、支援のNGOにも伝えました。

 

2,災害の後、余震を怖がったり、眠れなくなったり、不安になったり…といった反応は、普通ではない状況での普通の反応です。安心していいよというメッセージです。呼吸法などのリラックス法もいいでしょう。

 

3,強い家、学校の校舎があれば安心だということを、お菓子のパックを使った工作で考えてもらいました。子どもたちはいろんな工夫をして、お菓子パックの家を補強していました。これは、子どもたちの心に、「強い家、耐震化された家が大切だ」というメッセージを残します。

 

以上、3つの防災教育で、トータルに安心感を伝えてきました。

 

 

(補足)

昨年地震があったネパールの子どもや学校の支援に行った帰路のなか、メッセージをもらいました。そのメッセージをここに転載いたします

 

(冨永良喜)